DrupalCon Rotterdam 2026が開催されました

2026年9月28日(月)〜10月1日(木)にオランダのロッテルダムにて DrupalCon Rotterdam 2026 が開催されました。

今回のDrupalConでは、恒例の「ドリスノート」や、World Cancer DayとMarsの事例をテーマにしたキーノートの他、100件以上のセッションが行われました。また、DrupalCon Europeでは初めて導入されたサミット、DrupalとオープンソースによるWeb開発を1日で学べる学生向けのセミナー Drupal in a Day、 International Splash Awards や Women in Drupal Award の授賞式なども開催されました。
 

ドリスノート

DrupalConでは毎回、Drupal創始者であるドリス・バイタルト氏が「ドリスノート」と呼ばれる基調講演を行い、Drupalの現状と今後の方向性を語ります。今回のドリスノートの軸となったのは、「Drupalの実力は今や世間の評判をはるかに上回っている」というメッセージでした。

まずDrupalの最新情報として、「Drupal Canvas」の多言語対応、Reactで記述できるコードコンポーネント、Next.jsなどのフレームワークでフロントエンドを構築しながら視覚的に編集できる「Drupal Canvas Headless」が紹介されました。さらに、Drupal AIの新しいデモ環境の公開が発表されました。

次に、AIアシスタントからDrupalを操作するデモが披露されました。編集者がAIアシスタントにページの非公開を依頼するだけで操作が実行され、その際も権限やサイトの公開ルールは、手作業の場合と同じくDrupal側でチェックされます。
また、Drupalのモジュールが持つ機能を「ツール」として公開し、AIアシスタントや他のソフトウェアから利用できるようにする「Toolモジュール」が紹介されました。現在は、既存のPHPメソッドにアトリビュートを付けるだけでツールとして公開できるようにする改善が進められており、ドリス氏自身のアルバムモジュールでは、約1,000行あった連携コードが約20個のアトリビュートに置き換わったとのことです。

講演の最後のパートでは、「実力と評判のギャップ」を埋める対策として、Drupalアソシエーションが主導する「Drupalアドボカシープログラム」が発表されました。Drupal.orgには貢献クレジットの仕組みがありますが、これまでは技術面や資金面での貢献に比べて、Drupalを広める活動は評価されにくい状況でした。今回のプログラムにより、アドボカシー活動も貢献クレジットの対象となり、特にコミュニティの外の人々に届く活動はより大きく評価されることとなります。ドリス氏は「Talk louder(もっと声を上げよう)」と呼びかけ、外部イベントでの講演、一般向けメディアでの記事、導入事例、デモ、チュートリアルなどの必要性を訴えかけました。
講演後に公開されたブログでは、このプログラムの発表が基調講演の中で最も好評を得た発表の一つになったと振り返っています。Drupalコミュニティ全体が、このギャップに向き合おうとしていることがうかがえます。
 

ドリスノートはYouTubeにてご覧いただけます。
また、Drupalナビでも日本語訳を掲載していますので、ぜひご覧ください。

▼State of Drupal プレゼンテーション(2026年9月)
https://drupal-navi.jp/news/827 


 

セッション

セッションは以下の6つのトラックで構成されました。
AIに関するセッションが多く見られたほか、Drupal CanvasやDrupal CMSの実践的な活用、デジタル主権やWebサステナビリティなど、幅広いテーマが取り上げられました。


その他詳細は、DrupalCon Rotterdam 2026公式ページをご確認ください。
 

次回のDrupalCon

次回のDrupalConは、アメリカのオーランドで開催されることが決まっています。

イベント名:DrupalCon Orlando 2027
開催日時:2027年3月22日(月)〜25日(木)
公式ページ:https://events.drupal.org/orlando2027
 

また、2027年のDrupalCon Europeの開催地はイギリスのエディンバラと発表されています。
https://events.drupal.org/edinburgh2027