Drupal9
2020年6月3日に最新バージョンである『Drupal9』がリリースされました。
Drupal9はDrupal8のすべての機能を継承し、年に2回のペースで新機能を追加され、継続的に革新を続けています。
Drupal 9の優れた特徴
メジャーアップグレードの容易さ
過去のメジャーアップグレードでは大幅なコアのAPIの変更により、開発作業が多く発生し、容易なものではありませんでした。
この度リリースされたDrupal9では、コアのAPIの変更はなく、過去のバージョンとの互換性がサポートされたことにより、Drupal8からDrupal9へのアップグレードが最も簡単にできるようになりました。大規模なプラットフォームを再構築する心配もいりません。
また、新しいリリースサイクルにより継続的なバージョンアップを行うことで、新機能の追加など、常に最新状態を保つことができます。
Drupal 8からのアップグレードに要する作業は、非推奨(deprecated))のコードの変更だけで可能になりました。
優れた機能の追加
Drupal9に追加された新機能によりDrupalの充実した技術的なアーキテクチャを容易に活用できるようになりました。
・テーマ「Olivero」
デフォルトテーマとして「Olivero」がコアに追加されました。
・レイアウトビルダー
ドラッグ&ドロップでビジュアル的にブロックを設置することで容易にページレイアウトやコンテンツの変更が可能になりました。
・WYSIWYGメディア管理システム
画像や動画などの一元管理ができます。
・レスポンシブ対応
テーマ全てがPC、スマートフォン、タブレットなど様々なデバイスサイズの表示に対応しています。
・コンテンツエディター「ロール」
Content EditorのRolesが加わり、コンテンツの編集、メディアの管理、翻訳、コンテンツワークフローなどが追加されました。
Drupal 9へのアップグレード
Drupal8またはそれ以前のバージョンからDrupal9へ
※2021年11月02日にDrupal 8はサポート終了しています。
STEP1:ホスティング環境がDrupal 9のプラットフォーム要件に適していることを確認する
・Nginxのバージョン要件
Nginx上でDrupal 9を動作させる場合、最低でもバージョン0.7.xが必要
・Apacheバージョン要件
Drupal 9をApacheで動作させる場合、少なくともバージョン2.4.7が必要
・PHPバージョン要件
Drupal 9は最低でもPHP 7.3が必要
・データベースバックエンドとその他のホスティング要件
Drupal 9をMySQLまたはPerconaで使用する場合、バージョン5.7.8+が必要
Drupal 9をMariaDBで使用する場合、バージョン10.3.7+が必要
Drupal 9をSQLiteで使用する場合は、バージョン3.26+が必要
STEP2:Drupal8の最新バージョン(Drupal 8.8.xまたは8.9.x)にアップデートする
STEP3:すべてのコントリビュートしたモジュールやテーマをアップデートし、Drupal9との互換性を確認する
(https://www.drupal.org/community/contributor-guide/task/create-a-drupal-9-compatibility-patch)
STEP4:カスタムコードを更新し、Drupal9との互換性を確認する
カスタムコードやテーマがある場合は、Drupal9にアップデートする前に、8.8.x以前で廃止されたコードや、9.0.xで削除されたコードを使用していないことも確認する必要があります。
STEP5:Drupaコアをアップグレードする
(https://www.drupal.org/docs/upgrading-drupal/upgrading-from-drupal-8-to-drupal-9-or-later)
STEP6:update.phpを実行する
※Drupal 6または7からDrupal 8(またはそれ以降)にアップグレードする場合はDrupal 8(またはそれ以降)のサイトに移行する必要があります。
(https://www.drupal.org/docs/upgrading-drupal/upgrading-from-drupal-6-or-7-to-drupal-8-or-later)
Drupal9の日本企業向けパッケージ Risley(リズリー)
「Drupal9」をベースに開発された日本企業に必要な、多言語/ワークフロー/レスポンシブ/SEOなど、グローバル展開している日本企業に必要な機能をプリセットしたDrupal9パッケージです。